掛捨て型vs貯蓄型 どっちがいいの?

掛捨て型というと、損をするイメージが強いのか貯蓄型の保険を好む人が多いように思います。

掛捨て型の保険は、何もなかった場合1円も保険金は返ってきません。貯蓄型の保険はリスクに備えつつ、保険料を運用してもらうことで利息までつけて返ってくるわけですから、お得な気分になるのです。

ところが、貯蓄型の保険がお得とは一概にいえません。貯蓄型の保険料は掛捨て部分と貯蓄部分に分かれているだけなのです。

保険に加入する本来の目的は「不測の事態」に備えることです。不測の事態とは、貯蓄でカバーできない事態や貯蓄でカバーできても人生設計に狂いが生じる事態です。貯蓄は本来の目的ではないため、必ずしも保険で対応する必要はないのです。

そのため、本来の目的である不測の事態に備える部分は、掛捨て型の保険に加入して、貯蓄については他の効率的な方法で行う選択肢もあるのです。当記事では保険商品の貯蓄機能について確認していきましょう。

貯蓄型の保険の特徴とは?

貯蓄型の保険の特徴として、契約して一定期間が経過する前に解約すると解約返戻金が大幅に減ることがあげられます。 したがって、負担が大きい保険料を設定すると中途解約してしまう可能性があるため、必ず余裕資金で積み立てましょう。

 また、固定金利の保険商品を選んだ場合は、インフレリスク(物価上昇に伴う貨幣価値の低下)に対応できません。現在日本は物価上昇率2%を目指していますが、2%の物価上昇が続いたと仮定したら 30年後の物価は約1.8倍になっています。現在1万円で買えるものが約1.8万円必要になってしまうのです。したがって、貯蓄はインフレリスクも考慮して行う必要があるのです。

次に、貯蓄型保険の節税効果も特徴の一つにあげられます。掛捨て型も同様ですが、支払った保険料は所得税の生命保険料控除の対象となります。保険料が高い貯蓄型の保険がより節税効果を発揮します。

また、保険金の受け取り時にも相続税の非課税枠が設定されています。

新契約(平成24年1月1日以後に締結した保険契約等)に基づく新生命保険料、介護医療保険料、新個人年金保険料の控除額は、それぞれ次の表の計算式に当てはめて計算した金額です。

年間の支払保険料等控除額
20,000円以下支払保険料等の全額
20,000円超 40,000円以下支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超 80,000円以下支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超一律40,000円

所得税の生命保険料控除と相続税の非課税枠について詳細を確認したい場合は国税庁HPを確認しましょう。
所得税はこちら
相続税はこちら

外貨建ての貯蓄型保険はリスクを理解しよう

外貨建ての貯蓄型保険には元本割れのリスクがあります。外貨建ての保険は、保険料の支払いや年金の受け取りが外貨建てで行われるため、円安により支払い金額は多くなり、円高により受け取り金額が少なくなることで、大きく元本割れするリスクがあるのです。

また、外貨建て保険は日本円建ての保険より各種手数料も高いため注意する必要があります。外貨建ての保険に加入する際はしっかりとリスクについて理解する必要があるのです。

他の貯蓄手段も検討しよう

貯蓄の手段は銀行預金や保険だけではありません。財形貯蓄、株式投資、投資信託、債券投資不動産投資など様々な手段があります。そのなかでも資産運用初心者にもおすすめの方法を紹介します。

確定拠出年金(iDeCo)

確定拠出年金は「節税」しながら、定期預金や個人年金保険から投資信託まで幅広い金融商品を購入することが可能です。節税は積立時運用時受取時の3段階で手厚い税金優遇が受けられます。

特に積立時の掛金は全額が所得控除の対象となり、所得税と住民税を軽減できます。平均的なサラリーマンの年収であれば所得税率が10%、住民税率が10%の合計20%も節税できるのです。

もし、1か月に1万円の掛金を支払った場合は、12万円の所得控除を受けることが可能となり、2万4千円の節税となります。所得税が高い人ならさらに節税できます。

また、預金の利子や投資信託の売却益には約20%の税金がかかりますが、確定拠出年金(iDeCo)では売却益が非課税です。

さらに、受取時も年金として受け取る場合は公的年金控除一時金で受け取る場合は退職所得控除が適用されるなど、税金が高くならないように配慮があります。

あなたが投資初心者で元本が減ってしまうリスクに抵抗があるのであれば、定期預金などの元本保証の商品も選べます。運用する商品は簡単に変更することも可能です。

唯一のデメリットといえば原則60歳までは解約できないことです。ただし、掛金を減額(最低5千円)することや掛金の拠出を停止することができます。

投資信託などで運用できるため、インフレリスク(物価上昇に伴う貨幣価値の減少)に備えることもできるのです。

また、資産運用は上がったり、下がったりするものですが、60歳時点で下がっているときでも70歳までは運用を続けることができます。

拠出できる掛金の限度額は自営業者、会社員、公務員などによって違うため、下記の表で確認しましょう。

種類拠出できる限度額/年
自営業者等816,000円
会社員企業型確定拠出年金なし確定給付型年金なし276,000円
あり144,000円
企業型確定拠出年金あり確定給付型年金なし244,000円
あり144,000円
公務員等144,000円
専業主婦等276,000円

NISA

NISAには一般NISAつみたてNISAの2つの制度があります。ここでは貯蓄型保険と同様に毎月拠出する つみたてNISAの説明をしていきます。

つみたてNISAも税金面で優遇されており、運用時に得た利益が非課税になります。確定拠出年金(iDeCo)と違い積立時と受取時は税金面で優遇されてはいません。そのかわり積み立てたお金はいつでも引き出すことができます

積み立て可能期間は2018年~2037年までであり、20年間は非課税で運用することができます。2018年購入分であれば2037年まで、2037年購入分であれば2056年までです。

つみたてNISAで運用できる商品は投資信託やETF(上場投資信託)であり、元本保証の商品はありません

また、一度購入した投資信託などは他の商品に切り替えることができません。そのかわり運用できる商品は金融庁の厳しい条件をクリアした商品のみとなっているため、商品選びに悩むことも少なく、安心感もあります。

まとめ

貯蓄型の保険にも掛捨て部分と貯蓄部分に分かれています
保険に加入する本来の目的は「不測の事態」に備えることです。不測の事態とは、貯蓄でカバーできない事態や貯蓄でカバーできても人生設計に狂いが生じる事態です。貯蓄は保険に加入する本来の目的ではないため、他の効率的な方法で行う選択肢もあるのです。

外貨建て保険には元本割れのリスクがあるため、きちんと理解する必要があります。

貯蓄型保険に代わる投資初心者におすすめの資産運用手段として、確定拠出年金(iDeCo)つみたてNISAがあります。どちらも税金面で優遇されているため貯蓄手段の一つとして検討してはいかがでしょうか。

次の記事では、”あなたも貰える!意外と手厚い公的制度“で保険に加入する前のあなたの保障状況を確認していきましょう。

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